産業用配線の“困りごと”解決講座

2016/12/05

  • Murrelektronik

砂川 裕樹

●【困りごと、その1】もう、これ以上は電気配線コストを削減できません!

 

 工場内の工作機械やロボット、センサーなど、自動化を支える産業用機器の制御盤や電気配線。これらのコストを削減するために、端子箱や端子台といった部材費を切り詰めてこられた設計者や購買担当の皆様も多いのではないかと思います。しかし、部材費を安く抑えることに限界を感じていませんか? 

 

幾多の不況を乗り越え、勝ち抜いてきた企業にとって「さらなるコスト削減を!」と叫んでも、もはや雑巾を絞り切って何も出ないところまで企業努力を積んでこられたことでしょう。「もうコストダウンは無理!」という限界まで来ているお客様も多いと思います。

 

そこで今回は、従来のように安い部品を調達して、コストカットするという発想から転換し、トータルコストの大幅な削減を目指す方法について、ご紹介したいと思います。

 

たとえば、部材費のコストを下げられなくても、設計(エンジニリング)、導入(インストレーション)、製造(アセンブリ)、アフターサービス(メンテナンス性)など、設計から導入、作業、運用に至るプロセス全体で最適化を図り、最終的なコストを下げられるのであれば、当初の目的を達成できるわけです

 
Murrの配線ソリューションと従来製品の違い。材料費の削減ではなく、設計、導入、製造、アフターサービスまでの全プロセスを最適化することで、トータルコストを削減するアプローチです。

 

しかし、本当にそんなことが実現できるのでしょうか? 実はインダストリー4.0の本場、ドイツ・Murrelektronik社の画期的な省配線ボックス「Exact12ならば、従来のコストを半分近くまで削減することも夢ではありません。その秘密は「ケーブルのコネクタ化」という手法にあります。


省配線ボックス「Exact12」。モールド一体成型のため、経年劣化が起きにくい構造です。4ポート、8ポートの2タイプを用意し、1ポートで1ch、あるいは2chの信号(Tコネクタで分岐)に対応できる製品もあります。

省配線ボックスのExact12を取り付けて、従来のケーブル類を完全コネクタ化してみてください。すると従来の中継ボックスが簡素化されます。これまで必要だった端子台やマークチューブ、ケーブルグランド、入出力機器を配線するための丸型端子などが不要になるため、組立て時の配線工数を大幅に減らすことができるのです。作業時間が短縮化されるため、その分の人件費が浮きます。

 

●副次的な効果をもたらす省配線ボックスの威力とは?

 

 またケーブルのコネクタ化は、副次的な多くの効果をもたらします。まず接続スキルが乏しい現場スタッフも簡単に対応でき、「作業工程の標準化」を進められるようになります。そうなれば、いま話題のIoTの要請に応えるシステム体制を整えることもできるでしょう。また当然のことながら、配線ミスがなくなり、高品質を担保することが可能です。余分なケーブリングが不要になるため、制御盤本体やダクトもコンパクト化されます。

 

一方、メンテナンス時には、コネクタ着脱によって、現場作業員の負荷が軽減され、コスト削減につながります。また万が一断線などトラブルが起きても、Exact12に配置されたLEDが点灯するため、どの場所に問題があるのかも、すぐに現場で判断がつきます。これまでのようにテスターで、いちいち配線をチェックする必要はありません。

 

とはいえ、「ケーブルをコネクタ化することが面倒なのでは?」と疑問に思う向きもあるかもしれません。しかし、その心配はご無用です。Murrelektronik社では、一般的なケーブル配線作業をせず、非常に簡単にコネクタ化できる仕組みを採用しています。

 

実はケーブルの被覆をはがさずに、そのままバラ線と電源線をコネクタに挿入して絞め込むだけで、内部結線が可能な構造になっているのです。従来のように圧着端子のカシメ作業もなく、誰でもラクに組み立てられます


ケーブルをコネクタ化も簡単です。写真のように4ステップで作業が完了します。専用トルクレンチで上から六角ネジを締めれば、簡単にIP67準拠の防水仕様になります。

またコネクタ部は六角ネジ式になっているため、専用トルクレンチで上方から締め付けられます。ケーブル端子が密集し、作業スペースがなくても大丈夫です。そして「IP67
の防水性能」を発揮する均一なトルク管理が行え、接続の緩みやネジの締めつけによるパッキンの破損なども防止します。

 

このようにMurrelektronik社のExact12によって、従来のケーブル配線から脱却し、トータルコストの削減を実現してみてはいかがでしょうか? これまで部品コストを低減できないと困っていた皆様のお役にたってくれるでしょう。次回も引き続き、トータルコストを削減する方法について伝授したいと思います。

 

 

 

お問い合わせ

砂川 裕樹プロダクトマネージャー

Murrelektronikのエキスパートになるべく奮闘しています。
お客様の問題点の解決や要望に応えられるよう日々勉強中です。
学生時代から鹿島アントラーズの熱狂的ファンでチームが勝つべく毎週全力応援。
時には残念な結果に終わることもありますが、敗戦をお客様の機械配線のご相談に引きずらないようオンオフの切り替えをしっかりしております。

新着記事

戻る