日本でも多数の採用実績!ドイツ老舗・Murrplastik社の「ケーブルドラッグチェーン」
2020/08/03
- Murrplastik
増田 将吾
高寿命かつ高速可動に適したMurrplastik社の「ケーブルドラッグチェーン」
こんにちは。先日、埼玉にある弊社のMurrplastik社「ケーブルドラッグチェーン」組み立て場に行ってきました。【★写真1】
【★写真1】こちらが作業場。お客様の仕様に合わせて正確かつ迅速に組み立てられ、出荷される。
ここでドイツから届いた部品の組み立てを行い、お客様に納入しています【★写真2】。また、組み立てが簡単なのがMurrplastik社の特徴なので、お客様自身で組み立て頂くこともできます【★写真3】。
【★写真2】こちらは人気製品のMP52シリーズ。Murrplastik社は特に、中~大型のシリーズに定評がある。
【★写真3】堅牢なだけでなく、組み立て・メンテナンス性が良いのがMurrplastik社の特長。
ところで、読者の皆様は、ケーブルドラッグチェーンについてご存知でしょうか?産業用機械、工作機械、ロボットなどの可動部に接続されたケーブルやチューブ(気体や液体用)を保護するためのアクセサリー製品です。
【★動画1】Tecoi社の採用事例。工作機械に実績多数。
【★動画2】Manz社の採用事例。動きの早いアプリケーションにも最適。
Murrplastik社(日本ではムルプラスチックと発音します)は、1984年からケーブルドラッグチェーンを扱っているドイツの老舗メーカーで、これまでに多くの採用実績を築いてきました。日本では弊社が代理店をつとめ、工作機・ロボット産業をはじめ、国内でも多くのご採用を頂いています。本日は、遅ればせながらこれら製品をご紹介したいと思います。
まず、設置方法です【★写真4】。それぞれの設置方法で機能に特徴がありますが、例えば、水平方向の可動で比較すると、「1:セルフサポート型」は20m/sまで対応しており高速のアプリケーションに向いています。一方で「2:グライディング型」は速度は5m/s程度ですが、100mを超す長距離をストロークすることができます。
【★写真4】部品の組み合わせにより、様々な設置方法ができる。
1:セルフサポート型、2:グライディング型
長距離のグライディング走行で心配になるのは、摩耗です。ケーブルドラッグチェーンの腹と腹が擦れて、摩耗し製寿命が短くなるわけですが、その対策としてMurrplastik社は2017年にグライディング・シューを開発しました【★写真5】【★写真6】。
【★写真5】こちらが「グライディング・シュー」。
【★写真6】ケーブルドラッグチェーンの腹側(擦れる箇所)に装着する。
これをケーブルドラッグチェーンの腹側に装着すると、本体の身代わりとなり摩耗から守ってくれます。試験結果を見ると、合計152000km走行したところでグライディング・シューが摩耗限界(4mm→0.8mmまで摩耗)を迎えており、この時点でグライディング・シューだけを交換すれば良いのです【★写真7】。
【★写真7】152000km走行したところでグライディング・シューを交換すればOK(※一例)。
それでは、その他の特徴も写真を使って、一挙にご紹介します。
【★写真8】【クリック・ロック】ワンタッチで取り付け。
メンテナンス時もマイナスドライバー一本。専用工具も取りそろえている。
【★動画3】組み立ての流れ。
【★写真9】【棚システム】縦仕切りと横仕切りを組み合わせて、自在にケーブルの配置レイアウトが可能。
【★写真10】配置レイアウトの一例(※レイアウト時の留意点はマニュアルに記載)。
【★写真11】【クロスバー】プラスチックorアルミ製、溶接機向けのフルカバータイプなど各種ご用意。
【★写真12】【ブラケット】両端の固定も簡単。
スルーホールのタイプ又はネジが切ってあるタイプが選択できる。
【★写真13】【ストレインリリーフ】ケーブルを固定するための部品。
ワンタッチで取り付けられる。結束バンドでケーブルを固定する。
【★写真14】【ストレインリリーフ】Steel Fixは結束バンドを使わず、ドライバーで締めるだけ。
【★動画4】「Steel Fix」はオススメ製品。2段、3段の製品もラインナップしている。
【★写真17】【メディア・コンジット・ブラケットバー】2011年に発売開始。
ドラッグチェーンに収まりきらない太径の集塵エアチューブなど、アドオンで取り付け可能。
標準品でφ182mmまで対応。さらにカスタムでφ200mm以上も可能。
加えて、防爆ATEX品、ESD対策品、クリーンルーム対応品、および特殊用途向けに製品の素材を変更することもできます【★写真15】【★写真16】。
【★写真15】防爆ATEX品、ESD対策品、クリーンルーム対応品をご用意。
【★写真16】黒:標準PA/ 灰:EMS対策PA/ 青:PP/ 赤:難燃性 UL94 V0
最後に、Murrplastik社は長年培ったノウハウと専門知識を持ったエキスパートが導入から納入後のサポートまでしっかりと行っています。弊社もメーカーとの良好で密な連携を築いており、しっかりお客様をサポートさせて頂きます。
【★動画5】Murrplastik社のEvren氏。経験豊富なサポート体制も魅力。
動画の中盤にあるように、Murrplastik社内にあるラボでは日夜、耐久評価試験が行われている。
次回は、「German Innovation Award 2020」、Machines & Engineering部門のWINNERを獲得したケーブルドラッグチェーンの新ライン、EVOCHAINのご紹介したいと思います。お楽しみに!
増田 将吾プロダクトマネージャー
主にMurrplastikやBinderを担当しています。
ヨーロッパの優れた製品を幅広く皆様にご紹介していきたいです。
週末にはボルダリングジムに通って汗を流しています。
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