【IIFES 2019展示レポート】Murrplastik社からラベル印字用プリンタが新登場!
2020/02/10
- Murrplastik
増田 将吾
意外に大事! ケーブルやデバイスにラベルを付けて
誤配線の防止や効率的なメンテナンスを!
今回は、東京ビッグサイトで開催された「IIFES 2019」の弊社ブース内容について紹介しましょう。IIFES 2019は、日本最大級のオートメーションと計測の先端総合技術展として、「MONODZUKURI(ものづくり)」「人材」「グローバル」の3本柱で、さまざまな分野の企業が出展しており、ケーメックスもブースを構えました【★写真1】。
【★写真1】「IIFES 2019」の弊社ブース。
今回ご紹介するMurrplastik社の製品のほか、Murrelektronik社、LAPP社の主力製品も展示。
その中で、弊社が日本総代理店を務めるMurrplastik社の製品について紹介します。この会社は1963年に設立され、ドイツ南西部の都市Stuttgart近郊に本社を置くグローバルメーカーです。この地域はベンツ本社の城下町になっており、品質の高い工業製品メーカーが多数拠点を置いています。同じくこの地域に本社を置くMurrelektronik社も弊社の取り扱いメーカーです。カンパニーカラーはそれぞれ、Murrplastik社は赤色、Murrelektronik社は緑色になっています。
Murrplastik社の製品は、ケーブルエントリーシステム・ケーブルドラッグチェーン・、コンジットチューブ&フィッティング・ラベリングシステムなど、ケーブル周辺部材のトータルソリューションを掲げた製品群となっています。
公式YouTubeはこちら→ https://www.youtube.com/user/MurrplastikTV
今回のコラムでは、Murrplastik社が新開発したラベル印字用プリンタと、ラベルがテーマです。読者のみなさんは、ケーブルにラベルを付けていますか?意外に軽視されがちなケーブル・ラベリングの世界ですが、ケーブルにラベルを付けているのと、そうでない場合ではメンテナンス性が断然違ってくることを現場のご担当者ならご存知かと思います。
たとえば工場設備や機械システムの組み立て時には、ケーブル両端にラベリングを施してあれば、端子台などにケーブルを接続する場合に誤配線がなくなります。また機械の故障や保守・点検時に、複雑な機械システムであればあるほど、多くのケーブルが使われるため、どのケーブルと端子台がつながっているのか、関係を把握することが大変です。
そのため、最初は面倒であっても、ケーブルにラベリングをすることは、あとあとの工程において非常に大切な作業であると言えるのです【★写真2】。
【★写真2】ケーブル・ラベリングの実例(展示ブースより)。
端子台にもラベリングすることで、誤配線を防止することが可能。
Murrplastik社のレーザー式とインクジェット式のラベル印字用プリンター
産業用に使われるラベラー(ラベル印字用プリンタ)と一口に言っても、「レーザー式」「エングレービング式」「インクジェット式」「サーモ式」というように、いろいろな方式があります。
レーザー式は刻印にレーザーのエネルギーを利用します。エングレービング式は物理的に彫刻刀のようなもので金属表面を削って文字を描きます。またインクジェット式はインクを噴射し、サーモ式は熱転写する方式です。
それぞれ一長一短がありますが、Murrplastik社は産業用ラベラーとして「レーザー式」や「インクジェット式」の2方式を推奨し、自社で専用ラベルも開発しています。というのも産業用では耐候性・耐油性・耐薬品性・耐腐食性などに優れたラべルが求められるからです。
この場合に適しているのは、アルミ、ステンレスなどの金属性ラベルに刻印するレーザー式です。Murrplastik社では、レーザー式ラベル印字用プリンタ「LMシリーズ」【★写真3】【★写真4】を開発しています。
【★写真3】レーザー式ラベラ―「LMシリーズ」。レーザー(熱)で金属性ラベルを溶かして文字を描く。
匂いや煙が発生するため、吸引用装置も用意(写真後の装置)。
【★写真4】ラベルに印刷(刻印)するためのソフトウェア。インターフェースもわかりやすい。
一回に複数枚のラベルに文字を描けるだけでなく、QRコードを入れることも可能。
このLMシリーズの特徴は、新開発のレーザーソースを採用し、インクなどの消耗品が不要なこと。また、全自動で複数枚のラベルを同時に印刷できるため、効率的であることです。
もちろん同社では、金属以外にもプラスチック性のラベルも製造・販売しています。金属ラベルではなく、よりリーズナブルでお手軽に使いたい場合には、プラスチック製ラベルを使うことも選択肢に入るでしょう【★写真5】。
【★写真5】プラスチック製のラベルなら、金属製よりもよりリーズナブルになる。
金属製ラベルと同様に、複数枚のラベルを同時に印刷することが可能。
Murrplastik社はプラスチックラベル専用のインクジェット式ラベル印字用プリンタ「IMシリーズ」【★写真6】も発売しています。IMシリーズの特徴はコンパクトサイズで、ハイスピード印刷が可能なこと。さらに製造業向けのプラスチックにラベリングする際に、落ちにくい速乾性インクとカートリッジまで用意している点でしょう。
【★写真6】ハイスピード印刷が可能な専用インクジェット式ラベラー「IMシリーズ」。
落ちにくい速乾性インクとカートリッジまで開発している点がポイント。
もう1つ大きな特徴は、製造ラインで利用される世界の機器メーカーのラベル互換品までラインナップを網羅していることです【★写真7】。たとえば弊社で取り扱うドイツのMurrelektronik社に対応するラベルもあります。すでに自社に導入している製品と同じラベルを利用できるため大変便利です。
【★写真7】Murrplastik社の専用ラベルの見本。
さまざまな形状で他メーカーと同じ形状のものが用意されているため、統一しやすいと評判。
次回は、Murrplastik社が扱う主力製品のケーブルドラッグチェーン(ケーブルベア)について紹介していきましょう。
増田 将吾プロダクトマネージャー
主にMurrplastikやBinderを担当しています。
ヨーロッパの優れた製品を幅広く皆様にご紹介していきたいです。
週末にはボルダリングジムに通って汗を流しています。
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